その一環で、今回は経済の本を読んでみました。
「民の見えざる手」大前研一を読んだ感想
・景気循環説にしがみつく人々
景気循環説は、通常であれば理解ができる。
物事は必ず、上振れ、下振れを繰り返して、平衡状態に向かっていく。
ただし現状は、あまりにも下向きの力が強く、すべてを支配しているのだろう。
私は、未だに失われた20年の意味を考える人が少ないと感じている。
人口減少、グローバル化、技術革新の低迷、加えて、既得権益の死守に固執したあまりにも非効率な社会設計、急激な国家低迷の理由をあげたらきりがない。
遂に、この国にも限界が来た。
現状を真正面から直視することが最も大事なことではないだろうか。
・有望な日本人経営者はどこにいる?
農耕民族の日本人にとって、経営者に最も大事なリーダーシップをもつ人財が不足することは当然だと思う。
戦後復興時において松下さんなどの稀有な経営者がでたのはやはり、戦後の特殊な環境が寄与しているんだと思う。
・総合スーパーの低迷は必然である
私は単身者だけど、ほとんどの品物が多すぎて買えない。
豚肉を買うと、数日豚肉料理になる。
確かに量が多いほど手間とコストが掛からないのはわかるから、若干割高でもかまわないから少量パックをもっと増やして欲しい。
・主戦場はリアルからネットへ
私もアマゾン多利用人間です。
製品情報に詳しい店舗で製品の情報を取得してから、ネットで買う。
私にも良心があるからできるだけしないようにしているけど、やっぱり高額な製品では差額が大きい。
あと、アマゾンの驚異的な品揃えはものすごく魅力的。
世の中、大きく変わっていることも実感します。
・「新興国&途上国」市場に打って出る
これ以上の発展が期待できない日本にいるより、若うちに途上国に出たいという気持ちは強い。
私がもつ研究者としてのスキルは、日本にいるよりも途上国の方が生かせるのではないか。
特に私の研究スタイルは、頭とITは使うがお金は使わない。
いつかは世界に打って出たいと思い、他者から見ると、今打って出ろと言われるだろうと感じる。
ただ、東京もまたおもしろいことがあり、今はそれを謳歌するのもいいと思う><
・帰国した知的労働者が成長に拍車
中国やインドなどがなぜこれほどまで急激に発展をしているのか、その根本的な原因は人財が充実してきたことに間違いない。
IT技術の急激な進展により、世界どこにいてもほど同等の環境が実現できるようになったが、環境だけが整っても物事は動かない。
やはり、実行する人が必要不可欠だ。
私はアメリカに一年いたが、その研究室ではアメリカ人がほとんどいなくて中国人や中東アジアの人ばかりだった。
彼らは猛烈に勉強し、働き、成果を出して、最終的には国に帰った。
世界の動きをしっている彼らが核となり人を動かすことで、初めてグローバル化の成果が出る。
だから、人が最も大事。
他方、日本人は未だに極めて内向きだ。
世界でどんなことが起こっているのか、興味もないのだろう。
これが、日本が長期低迷する最も大きな原因だと確信する。
・中国よりも魅力的なインドネシア
間違いなく、日本よりもアジアの方が面白い。
私がもつ研究者としてのスキルをどう活かすか、思案のしどころです。
・国力は「人口」より「人材力」できまる。
激しく同意する。
IT技術の発展などにより、有能な人が仕事の効率を飛躍的に向上させることが可能になった。
私も実験や解析はほぼ全自動で実現するので、常にデータに埋れている。
あとは、実験データを解釈しまとめられる「人財」が必要だ。
・「就職氷河期」は不況だけが原因ではない
つまり、大学生の質が著しく低下しているということを言ってます。
でもこれは、大学生だけの問題ではない。
大学が大学生の質が低いと感じているのであれば、卒業させなければいい。
実際、私よりも一つ上の台は、半分以上留年という凄まじい状況になっていた。
大学は、大学生のために、そして大学自身のために、もっと厳しくなったほうがいい。
そして、大学生に厳しく接することができるように、大学自身も己に厳しくしたほうがいい。
以上、感想文でした。
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